第一章:マーチンは破産への近道
バイナリーオプションやルーレット等のギャンブルにおいて、有名な手法として「マーチン」があります。
これは永久に連続して負ける事はないという理論の元、負けたら次の賭金を倍にする。
そしてまた負けたら更に倍にするという手法です。
例:最初に1万円を賭ける
負けたので倍の2万円を賭ける
負けたので更に倍の4万円を賭ける
これまでに1万+2万=3万を負けているが、
最後の4万で勝てれば、ペイアウト2倍の場合4万円の利益が生まれるので、そこから今までに負けた3万を引いても、プラス1万の利益になるという考え方です。
これだけ聞くとこの手法を使えば、誰でも簡単に勝てるように見るかもしれませんが、実はここには大きな落とし穴があります。
まずバイナリーオプションにおいて、連続して負け続ける事は普通にあります。
皆さんも連続して5回以上負けたり、勝ったりした経験があるのではないでしょうか?
仮にマーチンで5回連続して負けた場合の損失額を計算してみます。
例:最初に1万円を賭ける
負けたので倍の2万円を賭ける
負けたので更に倍の4万円を賭ける
負けたので更に倍の8万円を賭ける
負けたので更に倍の16万円を賭ける
これで5連敗です。
1+2+4+8+16=31万円
あっという間に31万円を失う計算になります。
怖いのはこれで仮に6回目勝てたとしても、今までに既に31万円失っているので、6回目で16の2倍を賭けて、32万円の利益が得られたとして、そこから今までに負けた額を引くと、たったの1万円しか利益として残らないという事です。
ちなみに6回目でも負けてしまえば、合計で63万円を失う計算になります。
これだけのリスクを背負っておきながら、稼げる額がたったの1万円。
しかもバイナリーオプションの場合は、ペイアウトが2倍ではなく1.8~1.9程度なので、仮に1.9で計算すると6回目で勝てたとしても、28万8千円の利益しか出ませんので、今までの損失額(31万)を引いたらマイナスになってしまいます。
ここまでの話を読んで、皆さんが考える事は恐らくマーチンだけに頼らずに、元々ある程度の勝率がある手法を使い、それにマーチンを追加すればより利益を出しやすくなるんじゃないかという事だと思います。
ですが上記で計算した通り、マーチンはとてもリスクがある手法です。
勝率60%程度ではまだまだ連敗します。
勝率が70%を超えてくると、連敗も少なくなるかもしれませんが、勝率70%以上出せる手法をお持ちなのであれば、そんなに負ける事もないので、下手にマーチンを使いリスクを高めるよりも、普通にトレードする方が安定して利益を伸ばしていけるのではないでしょうか。
ちなみにマーチンを途中でやめた場合(2回まででマーチンをやめて最初の賭金に戻す等のルールを作った場合)ですが、そもそもマーチンを使うと簡単に勝率が上がる一方、勝つために必要となる勝率(損益分岐点)も同じく上がっていく事になります。
マーチンを使う事で元の勝率(マーチンを使わない場合の勝率)が60%程度しかない人でも、簡単に勝率70や80を出せるようになるでしょう。
ですが損益分岐点も上がっていくので、仮にマーチンを使い勝率70%を出せたとしても、トータルの収支がプラスになるとは限りません。
ここでマーチン回数毎に必要な勝率(損益分岐点)を見てみましょう。
ここでは、わかりやすくする為にペイアウト2倍で計算しています。
マーチンを使わない場合の損益分岐点=勝率50%
1回でマーチンをやめる場合の損益分岐点=勝率75%
2回でマーチンをやめる場合の損益分岐点=勝率87.5%
3回でマーチンをやめる場合の損益分岐点=勝率93.75%
3回マーチンをする場合は、3連敗しない限り負けないので、負ける回数も少なくなるかもしれませんが、1回でも負ければ勝率はすぐに下がるので、勝率93.75%以上を維持する為には、ほぼ負けないトレードをする必要があります。
そして1回でも負けてしまえば、一度に大きな損失を被る事になり今までの利益が吹っ飛びます。
(これがマーチンを使った場合に、損益分岐点が上がる原因です)
どうでしょう、マーチンが如何に危険かお分かり頂けましたでしょうか?
ハッキリ言って勝率が70を超えていれば、マーチンなんて使わなくても、かなりのスピードで利益は積みあがっていきます。
当スクールでは、そんなマーチンを使わずに高勝率を出せる手法を、しっかりとその手法の元となる根拠を説明した上で教えていきます。
破産確率の高い手法や中身の見えないツールに頼るのはやめて、しっかりと数字で計算した上で期待値を追っていける手法を使えば、バイナリーで安定して利益を出していく事も可能になります。
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