第二章:勝率のパラドックス
バイナリーオプションで負けている方によくあるのが
「こんなに負けているから、次は勝てる」
「ここまで連続して負けるなんて運が悪すぎる」
「自分が思った方向と必ず逆にいく。運営に操作されているんじゃないか?」
みたいな考えですですが、こういった考え方をされる方は、確率について1つ勘違いをされている場合があります。
まずバイナリーオプションは上下の2択なので、適当に入っても勝率は50%です。
これだけ聞くと、そんなに簡単に負けることはないように感じるかもしれませんが、勝率50%といっても10回トレードしたら5勝5敗になる訳ではありません。
最初のトレードで負けたからといって、次のトレードが勝ちやすくなる訳ではなく、次のトレードの勝率も50%、そしてその次のトレードの勝率も最初と変わらず50%です。
正確にいうと確率は収束していくので、膨大な量の回数をこなせば、その合計が勝率50%に近づきますが、数十回程度のトレードでは勝率50%ではなく、10回トレードして3勝7敗みたいに、大きく負ける事もあるわけです。
またこれは完璧に勝率が50%の場合の話ですが、バイナリーには4つのマイナス要素が存在します。
- スプレッド
- 同値負け
- 約定拒否
- 滑り
先ずスプレッドについてですが、皆さんはエントリーしたポイントがチャートに埋まっている、下記画像のような状態になった事はありませんか?

これはエントリーしたタイミングで一瞬レートが下がった訳ではなく、スプレッドが発生している状態です。
レートが変動しただけの場合は、黄色いグラフも同じく変動しますが、スプレッドの場合は黄色いグラフが変動しませんので、ポジションのアイコンが、グラフの中に埋まる形になります。(HIGHエントリーの場合はグラフの外に大きく飛び出します)
同値負けについては、エントリーしたレートと判定時のレートが同じ場合、負けの扱いになるルールの事です。
続いて約定拒否についてですが、自分がエントリーをしたいポイント、例えばレートが大きく上に跳ねたタイミングでLowエントリーをしたい、等の場合であっても、そのタイミングでは約定が通らない事があります。
滑りについてはスプレッドと似ていて、自分がエントリーしたポジションから約定が数秒遅れ、その間にレートが動けば、不利なポイントで約定する事になります。
この4つが原因となり、実際のバイナリーの勝率は50%よりも低くなっています。
なので適当にトレードをしていたら、どんどん資金は減っていきます。
ちなみに適当にトレードするのではなく、頑張って勝率60%ぐらいのトレードをした場合、損益分岐点は超えているのでずっと続けていればプラスになりますが、最初から勝率60%になる訳ではなく、膨大な量を熟すと勝率が60%に近づくというだけなので、それをわかっていないと、資金ショートにより負ける場合があります。
但し勝率が70%を超えてくると、確率が収束していない状態であっても、毎回3割しか負けないトレードが出来る訳ですから、負ける回数も少なくなりますので、そこら辺からが現実的にバイナリーオプションで利益を出していける勝率だと考えられます。
これまでの内容をまとめると
元々運営に有利なように作られているので、適当にトレードした場合の勝率は50%よりも低くなる。
回数を重ねないと実際の勝率にはならないので、勝率60%程度だと連続して負ける事も十分考えられる。
但し勝率が高くなるにつれて、連続して負ける可能性を減らす事は出来るので、勝率70%以上あれば資金ショートさせずにバイナリーで利益を出していく事は可能である。
という事になります。
為替の世界では9割が負けているとされていますが、今話してきた内容辺りが、圧倒的に負けている人が多い原因ではないでしょうか。
勝率70%を出すのは簡単ではないですが、一度出せるようになると複利の力でどんどんお金は増えていきますので、皆さんも是非挑戦してみてください。
次の章では資金管理の重要性について触れていきます。
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